日本国内での早急なポリオ不活性化ワクチン(IPV)導入を求める意見書(案)
WHOでは世界のポリオ根絶に向けて様々な取り組みをしています。国立感染症研究所が2010年7月7日に発表したポリオワクチンに関するファクトシートにおいても、IPVのポリオ生ワクチン(OPV)との比較同等以上の優位性が認められたと記述されており、将来的には発展途上国においてもすべてIPVを導入すべきだと指摘しています。多くの中先進国ではすでに単独、5、6種混合のIPVが主流であり、周辺国である韓国、台湾、タイ、シンガポール、香港、中国でも認可されているものです。
日本国内ではすでに60年代にポリオ爆発的発生以来、海外からのOPVの緊急輸入が行われ、ワクチンの定期予防接種が開始されたことで沈静化され、その後ワクチンが国内製造されるようになり、野生株ポリオは80年代以降根絶されました。しかし、毎年100万人以上が接種するポリオ生ワクチン(OPV)が現在継続接種されています。厚生労働省8月20日発表の予防接種後副反応報告書の2008年度集計報告によると、ポリオ生ワクチン被接種者数(2回)2,128,848人中、四体麻痺6件、その他の副反応9件計15件報告されています。健康な赤ちゃんの約20万人に1人が麻痺という重い後遺症に悩まされるという現実、そして、IPVは国内では認可されないが、国外では10年、数億人以上の注射接種で麻痺の副反応報告が皆無0であるという事実に照らし合わせ、早急にご対応をお願いしたいのです。
すでに日本医師会では10年前の感染症危機対策会議において明確に不活性化ワクチンの導入を要望していますし、国会などでもこうしたことが要望されているのですが、いまだに不活性化ワクチンが導入されず、国民の安心安全な医療、子どもたちの未来が危険にさらされています。
国はポリオ不活性化ワクチンを含む4種混合ワクチンの製造を国内製薬会社などに依頼していますが、すでに国際的に6種混合ワクチンが先進国では一般的です。このような状況の中で、乳児を抱える母親の不安は増大しています。国内でIPVが開発されることは望ましいですが、国内生産だけに限定せずに、国外の不活性化ワクチンを輸入して対応することも可能にし、国の認可を待つ間、重症な生ワクチンの被害者をこれ以上出すべきではないと考えるべきです。
よって日野市議会は、国に対し、日本国内において5年といわず予防接種法を前倒しで抜本的に改正し、ポリオ不活性化ワクチン(IPV)を早急に導入することを強く要望します。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成22年9月27日
日 野 市 議 会
内閣総理大臣 菅 直人 殿
厚生労働大臣 長妻 昭 殿
財 務 大臣 野田 佳彦 殿
総 務 大臣 原口 一博 殿
経済産業大臣 直嶋 正行 殿
内閣官房長官 仙石 由人 殿
国 務 大臣 荒井 聰 殿
国 務 大臣 玄葉光一郎 様
消費者庁長官 福嶋 浩彦 殿
衆議院 議長 横路 孝弘 殿
参議院 議長 西岡 武夫 殿
以上の意見書上程に向けて議会内で調整してまいります。
ご意見をいただければ幸いです。(日野市議会議員今井昭徳)